横浜映画生活

心に残る映画、心に残るセリフ

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『コーヒー&シガレッツ』 - 思わずにやり、カフェでの会話

2003年 アメリカ
(メルマガ135号コラムより)

喫茶店で、隣の席から聞こえてくる会話って、けっこうおもしろくありませんか? もし、タバコを吸いながら、こんなことを言っている人がいたら…

"You know the beauty of quitting is that,
now that I've quit... I can have one. Because I've quit."

“(タバコを)やめてよかったのは、ちゃんとやめた今となっては…堂々と吸えるってことさ。やめたからこそな。”

思わず笑いそうになりますよね。
カフェでコーヒーを飲みながらのたわいもない会話を集めたこの映画、思わずにやりとさせられます。有名な俳優たちが、本人役で出てくるのもおもしろい!



巷でウワサのこの映画、レンタル店でずっと貸し出し中が続いていたのですが、先日ようやく見ることができました。オムニバス形式の11のエピソードを続けて見るうちに、実はちょっぴり眠くなってしまうこともありましたが、たわいもない会話の中に時折のぞくユーモアに思わずにやり。
すべてのエピソードに共通するのは、会話に漂うなんとなく気まずい雰囲気。その気まずさが妙に人間臭くて、味わいがあります。

特におもしろかったのは、以下のエピソード:
(カッコ内の名前は出演者)

“カリフォルニアのどこかで”
(イギー・ポップとトム・ウェイツ、ミュージシャン二人の会話。上の台詞はこのエピソードから引用)

“いとこ同士”
(ケイト・ブランシェットの二役。まるで別人に見えます。お見事!)

“いとこ同士?”
(アルフレッド・モリナとスティーブ・クーガン、イギリス人俳優二人の会話。これがいちばんおもしろい!)

(上の3つはとてもおもしろかったのですが、なかにはちょっと眠くなってしまうエピソードも…)

この映画の本質を表す台詞は、間違いなくこれでしょうね。
"Hey, cigarettes and coffee, man. That's a combination."
“タバコとコーヒー。最高の組み合わせだ。”

もっとも、タバコを吸わない私には、"pie and coffee"のほうがしっくりくるのですが…。

同じくジム・ジャームッシュ監督作では、『ナイト・オン・ザ・プラネット』(1991年)もおもしろいです。こちらもオムニバス形式で、特にロベルト・ベニーニのエピソードが最高!

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  1. 2006/03/31(金) 09:10:43|
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『オールド・ルーキー』『オーロラの彼方へ』 - 魅力的な父親

『オールド・ルーキー』 2002年 アメリカ、『オーロラの彼方へ』 2000年 アメリカ
(メルマガ134号コラムより)

35歳にしてメジャーデビューを果たした史上最年長のルーキー、ジム・モリスの半生。
この映画で、ジム(デニス・クエイド)は野球選手としてだけでなく、家庭人としても魅力的に描かれています。野球のために家族と離れて暮らすジムが、公衆電話から息子の宿題を手伝う場面。後ろに並んでいた人から長電話をたしなめられた彼は、思わず強い口調でいいます。

"It was my son. He needed help with his homework."
“息子の宿題を手伝ってたんだ。”

遠く離れた家族を思う気持ち。そして、夢を追うだけでなく、実生活とのバランスを保とうとするジムの堅実な人柄が伝わってきます。
デニス・クエイドは、『オーロラの彼方へ』でも魅力的な父親を演じていました。



選抜高校野球が盛り上がっています。神奈川代表は、横浜と東海大相模がともに初戦突破!
(→横浜高校優勝! 決勝での最多得点記録を更新する21点で清峰に圧勝。すごい! でも実は、清峰もちょっと応援していたので複雑な気分… 2006.4.4追記)
高校球児の若さも眩しいですが、35歳のルーキーも魅力的ですよ。

『オーロラの彼方へ』は、幻想的な設定に思わず引き込まれます。
ニューヨークの空に30年ぶりにオーロラが現れた日、古い無線機から男の声が聞こえてきた。それは、30年前に亡くなった父の声…。

"Tell me I'm not dreamin' here. Tell me it's really you."
“これは夢じゃないんだね? 本当に父さんなんだね?”

父フランクをデニス・クエイド、息子ジョンをジム・カヴィーゼルが共に好演。無線を通しての父子のやりとりが、ときに温かく、ときに緊迫感を持って描かれ、互いを思う気持ちが強く伝わってきます。

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  1. 2006/03/29(水) 09:16:49|
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『ブロークバック・マウンテン』 - 切ない愛

2005年 アメリカ
(メルマガ133号コラムより)

"I wish I knew how to quit you."
“きみを忘れることができたら。”
カウボーイの同性愛を描いた話題作。ヒース・レジャーとジェイク・ギレンホールが、強く惹かれあいながらも許されぬ愛に苦悩する二人を見事に演じていました。でも、どうしても完全に共感することができなかったのです。それは、彼らが妻を裏切って関係を続けていたから。それを知りつつ耐えていた妻の胸中を察すると…。ただ、そうまでしても抑え切れなかった二人の気持ちや、同性愛が断じて許されなかった当時の状況を考えると、切なさがこみ上げてきます。ヒース・レジャーの哀しみをたたえた深みのある演技が心に響きました。

英語については、訛りが強いため、聞き取るのがちょっと難しいです。



この映画を見て、やはりアメリカの田舎を舞台に許されぬ愛を描いた『マディソン郡の橋』(1995年)を思い出しました。いわゆる不倫の話なので、受け付けない人もいると思いますが、私はとても共感し、感動した映画です。
主婦フランチェスカ(メリル・ストリープ)とカメラマンのロバート(クリント・イーストウッド)の、互いに惹かれあう気持ちがよく伝わってきました。そして、それでも家族のことを考え、辛さに耐えて別れを選んだ二人。

"This kind of certainty comes but just once in a lifetime."
“これほど確かな愛は、人生に一度しかない。”
ロバートは、この言葉を残してフランチェスカのもとを去りました。

『ブロークバック・マウンテン』では、なぜ二人があれほど惹かれあうようになったのか、少しわかりづらかった気がします。そして、この二人は家庭を持っても関係を続けました。恋愛に正解はないと思いますが、私はどちらかというと、フランチェスカとロバートの愛に心を打たれました。
両方の映画に共通するのは、美しい映像と音楽のすばらしさです。

一方、アカデミー賞を競った『クラッシュ』と比べると、どちらも社会的差別をテーマに盛り込んでいるものの、雰囲気がまったく異なります。『ブロークバック・マウンテン』もよかったのですが、私としては『クラッシュ』のほうがより印象に残りました。
(関連記事: 『クラッシュ』 - 人種問題への強いメッセージ

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ここまでは、数日前に書いておいた文章です。
『ブロークバック・マウンテン』は、時間が経ってから、その良さが心にしみてくるタイプの映画のようです。見た直後は、イニス(ヒース・レジャー)とジャック(ジェイク・ギレンホール)の人間的な弱さにあまり共感できませんでした。でも、今はその弱さを許したい気持ちです。二人のことを考えると、なんだか涙が出そうになります。

横浜の上映館:
109シネマズMM横浜
横浜シネマリン (横濱・映画ドットコム)
横浜シネマリン (MovieWalker 地図あり)

同じくアニー・プルーの小説を原作とした映画に関する記事:
『シッピングニュース』 - ただのインク係の、その後
(どちらも、生きづらさを感じている不器用な男性が主人公)

テーマ:ブロークバック・マウンテン - ジャンル:映画

  1. 2006/03/27(月) 00:44:40|
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特に好きな映画

このブログでとりあげた映画のうち、私の特に好きな映画に印をつけました。
ブログ内映画リストの映画名の右のがその印です。

  1. 2006/03/24(金) 16:47:05|
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『ヨコハマメリー』 4/15に封切決定 (日程変更)

先日、『ヨコハマメリー』の公開日を4月8日(土)とお知らせしましたが、4月15日(土)に変更になったようです。

メリーさんのドキュメンタリー映画、4月15日に封切決定 (ヨコハマ経済新聞)
(この記事が最初に掲載されたときは8日となっていましたが、15日に変更になったようです)

ブログ内の関連記事: 『ヨコハマメリー』を見てきました (2006.4.16)

  1. 2006/03/22(水) 14:08:36|
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『シンプルプラン』 - 欲望に負けた人間の悲劇

1998年 アメリカ
(メルマガ80号コラムより)

"I wish somebody else had found that money..."
“あの金を見つけたのが俺たちでなければよかったのに…”
先月、所沢の産廃処理場で見つかった3100万円の持ち主はまだ現れていないようですが、ああいうニュースを聞くたびに思い出すのが『シンプルプラン』。田舎町でつましくも幸せに暮らすハンク(ビル・パクストン)は、ある日森の中で440万ドルという大金を発見。妻、兄らとともに、その金を自分たちのものにしようとしたときから、人生の歯車が狂っていく…。
普通の人間が欲望に負けて道を踏み外し、人生を破滅させていく恐ろしさが淡々と描かれています。不器用で何も取り得のない兄ジェイコブを演じたビリー・ボブ・ソーントンが秀逸。彼の孤独と劣等感は、胸に迫るものがあります。その大金を手に入れることが、彼にとって人生の苦しさから逃れる唯一の方法だったのかもしれません。



このコラムをメルマガに掲載したのは、昨年の11月。その後、所沢の3100万円の持ち主が現れたという話は聞きません。つい先日は、やはり埼玉のマンションのゴミ置き場で500万円が発見されたとか。
(2006.4.13 追記: この500万円は持ち主が見つかったようです。近所の会社員のものだったとか。しかし、誤ってゴミに出してしまうとは…)
意外なところで大金を発見というニュースはよく耳にします。(横浜では、昨年、帷子川で一万円札がたくさん発見されたことがありました)
なぜそんなにお金が落ちているのでしょうね? ともかく、そういうお金をくすねようなどと絶対に思わないほうがいいことが、この映画を見るとよくわかります…。

『シンプルプラン』はあまり有名ではないものの、名作と呼べる映画だと思います。ビリー・ボブ・ソーントンの演技は、一度見たら忘れられません。
アメリカでベストセラーとなった原作とは、ストーリーに異なる部分がありますが、私は映画のほうが断然好きです。

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  1. 2006/03/22(水) 12:12:13|
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写真展「日本の子ども60年」

日本新聞博物館で開催中の写真展「日本の子ども60年」に行ってきました。
子どもたちの笑顔、泣き顔。どの表情もすばらしかったです。昔の子どもは、なぜあんなにいい顔をしていたのだろう…と思いました。
(写真はとてもよかったのですが、説明の文字が非常に小さく、位置も低すぎて見づらかったのが残念でした)

写真展は19日(日)で終わってしまいますが、写真集を全国の書店で買うことができるようです。

写真展「日本の子ども60年」 (日本写真家協会)←写真の一部を見ることができます
写真集「日本の子ども60年」 (日本写真家協会)←全国の書店で発売中
日本新聞博物館 ←写真展の会場 (ここは常設展もなかなかおもしろく、入場料500円はお得だと思います)

この写真展を見て、映画『ALWAYS 三丁目の夕日』を思い出しました。温かさと優しさと切なさに満ちた映画でした。
日本アカデミー賞14部門受賞を受けて、MOVIX本牧で続映しています。また、 フジサワ中央では、凱旋興行として特別料金(一般1300円)で上映中です。

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写真展は終わりに近いので、写真集の紹介ということで、カテゴリー[本]に入れておきます。

  1. 2006/03/17(金) 18:41:09|
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「cafe 小倉山」 109シネマズ近くのくつろぎ空間

最近、109シネマズMM横浜で映画を見るときは、横浜美術館内の「cafe小倉山」によく立ち寄ります。このカフェはオープンして間もないらしく、私も最近知ったのですが、なかなか落ち着いた雰囲気で穴場ですよ。(私のお気に入りは、奥行きが深くて眺めのよいカウンター席です)
セルフサービスのカジュアルな店ですが、美術館のカフェらしく、アートな雰囲気がただよっています。ハーブチキンのライ麦トーストサンドは、なかなかおいしいです。コーヒーは少し苦めなので、私は甘みをつけたカフェモカがおいしいと思いました。

隣にあるミュージアムショップは、前から好きでよくのぞくのですが、先日はここで長谷川潔の銅版画のポストカードを買いました。(銅版画家 長谷川潔展 3/26(日)まで開催中。今はこの企画展が人気らしく、カフェもティータイムは混んでいるようです)
おまけに美術館のロビーではフルートの無料コンサートをやっていて、なんだか得した気分でした。
みなとみらいの映画館は、こんな寄り道ができるのがいいですね。

この記事をどのカテゴリーに分類するか迷いましたが…、映画館周りの話なので、[映画館]に入れておきます。

  1. 2006/03/14(火) 18:11:03|
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『かもめ食堂』 横浜で3/18より一日4回上映

109シネマズMM横浜では、3月18日(土)より、『かもめ食堂』の上映回数が一日4回に増えます。これで少しは混雑が緩和されるかもしれませんね。

もっとも、公開一週目で一日2回しか上映しないのが少なすぎるんですよね。しかも、150人しか入らない劇場で…。

関連記事: 『かもめ食堂』に行きたーい! (2006.3.13)

  1. 2006/03/14(火) 12:13:39|
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『かもめ食堂』に行きたーい!

2005年 日本

「誰だ、誰だ…誰だ?」

『やっぱり猫が好き』の小林聡美ともたいまさこに加え、片桐はいりが出演、そして原作は群ようこということで、とても楽しみにしていたこの映画、期待以上のおもしろさでした!
もっと淡々としているのかと思ったら、派手な事件こそ起きないけれど、それなりに小さな出来事がたくさんあって、何度も声を上げて笑ってしまいました。そして、笑った後は、なんだか温かい気分に。
かもめ食堂やサチエ(小林聡美)の自宅のセンスのよさ、雰囲気のよさ。そして何より、出てくる料理のおいしそうなこと! この映画、見るととってもお腹が空きますから、何か食べてから行ったほうがいいですよ。食べ物って、素朴なものがいちばんおいしいのかもしれないなぁ、と改めて思いました。私はこの映画を見た後、鮭の西京焼き定食を食べました(映画では、塩鮭でしたが…)。
あー、かもめ食堂に行きたい。そして、フィンランドにも行ってみたいな。

『THE 有頂天ホテル』もおもしろかったけれど、もう一度見たいのはどちらかと聞かれたら、『かもめ食堂』です。三谷幸喜もスゴイけど、今回は奥さんに軍配が上がったかな?

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先日も書きましたが(『かもめ食堂』ウリキレ)、この映画、すごい人気で大変な混雑ですので、心して出かけたほうがいいでしょう。109シネマズMM横浜も混んでいますが(→3/18より一日4回上映)、シネスイッチ銀座は輪をかけた大混雑のようです(初日は、2時間並んでチケットを買って立ち見というような状況だったようです)。
シネスイッチ銀座では、1997年のリニューアルオープン以来の初日動員記録を更新したとか。さらに、前売り券発売枚数も新記録達成だそうです。
『かもめ食堂』公開・初日動員記録更新! (fjmovie.com)
大盛況!シネスイッチ銀座前売り券発売数記録更新! (CINEMA TOPICS ONLINE)

それから、大阪では公開記念限定メニューを出す店があるとの情報をwestさんよりお寄せいただきましたが、東京にもあるようですよ。

ムーミンベーカリー&カフェ

こちらもとても人気があるようです。ただ、大阪のほうは、映画に出てきた「かもめ食堂メニュー」なのに対して、東京のメニューはフィンランド料理のようです。私としては、大阪のメニューほうがおいしそうに見えるなー。

大阪のメニューはこちら↓
『かもめ食堂』公開記念限定メニュー登場! (梅田ガーデンシネマ)
(westさん、これですよね?)

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関連記事: 『やっぱり猫が好き 2005』 (小林聡美、もたいまさこ出演、荻上直子脚本)

テーマ:かもめ食堂 - ジャンル:映画

  1. 2006/03/13(月) 20:03:58|
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『かもめ食堂』ウリキレ

今日、『かもめ食堂』を見ようと、張り切って109シネマズMM横浜に行ったのですが…、15:45の回を見るために、一時間半前の14:15に映画館に着いたのにもかかわらず、電光掲示板に「ウリキレ」の文字が。
窓口で聞いたところ、最前列の端っこの3席のみ空いているとのことでしたが、連れが「そんな席はイヤだ」というので、諦めて明日出直すことにしました。(明日のチケットも、すでに少し売れているようでした)
公開初日で、一日2回のみの上映(しかも小さな劇場)というせいもあるでしょうが、かなり人気があるようですね。
というわけで、明日気を取り直して行ってきます。楽しみ。

2006.3.12:
というわけで、行ってきました。感想はこちら → 『かもめ食堂』に行きたーい!

  1. 2006/03/11(土) 20:37:03|
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『ヨコハマメリー』公式サイト

2006年4月公開予定のドキュメンタリー映画『ヨコハマメリー』の公式サイトができたようです。(まだ中身が整っていない部分もあるようですが…)
メリーさんを通して横浜の戦後史をかいま見ることのできるような作品になっているようです。
上映館は、横浜ニューテアトルとテアトル新宿です。

この映画を知るまで、メリーさんが亡くなったことも知りませんでした。
ここにも書いてありますが…↓
「ハマのメリーさん」のドキュメンタリー映画を上映へ (カナロコ)

ブログ内の関連記事: 『ヨコハマメリー』を見てきました (2006.4.16)

  1. 2006/03/11(土) 00:01:01|
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『シッピングニュース』 - ただのインク係の、その後

2001年 アメリカ
(メルマガ126号コラムより)

クオイル(ケビン・スペイシー)は冴えない中年男。彼が繰り返しいう言葉に、自信のなさが表れているような気がします。
“I'm an ink setter.”
新聞社でインク係を務めるクオイル。自分は、ただのインク係に過ぎない。それ以上の人間にはなれっこない。まるで、そういっているように聞こえます。
そんなクオイルは、人生をやり直すために、父の故郷ニューファンランド島に移住。地元の新聞社に就職し、インク係ではなく記者の仕事を与えられます。不慣れな土地で、未知の仕事に挑戦することになった彼が、その後どう変わっていくのか…。
少々重い感じもありますが、荒涼とした離島の風景が幻想的で、不思議と引きつけられます。アイルランド民謡風の音楽が、いつまでも耳に残りました。



この音楽は、テレビでもよく使われていたので、一度は耳にしたことがあると思います。

この映画では、“新聞の見出し”が効果的に使われています。
編集長のタート(ピート・ポスルスウェイト)によると、いい見出しの条件は

"short, punchy, dramatic" (punchy=力強い)

ブログの記事タイトルにも、似たようなことがいえるかも? ただ、新聞の見出しはわかりやすさが肝心なのに対して、ブログの記事タイトルは読者の興味を引くことも大切でしょうか。

同じくアニー・プルーの小説を原作とした映画に関する記事:
『ブロークバック・マウンテン』 - 切ない愛
(どちらも、生きづらさを感じている不器用な男性が主人公)

  1. 2006/03/10(金) 08:45:25|
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『ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女』 - 気軽に楽しめるファンタジー

2005年 アメリカ

"Winter is almost over."
“もうすぐ、冬が終わる。”
実は、私はファンタジー映画を見ると、どうしても眠くなってしまうのですが、この映画についてはなかなか楽しめました。(一睡もせずに…)

(ハリー・ポッターやロード・オブ・ザ・リングを見たときは何度も意識を失ってしまいました。目が覚めたとき、画面におじいさんが映っていたのですが、それがいいおじいさんなのか悪いおじいさんなのかわからなくなっていました。そして、その映画がハリー…なのか、ロード…なのか思い出せません。ファンの方、ごめんなさい。)

話がそれましたが、この映画は話がわかりやすいのがよかったです。単純すぎるという意見もあるようですが、私はこういう映画は単純なほうがいいと思うし、勧善懲悪大賛成!です。
それに、4人のきょうだいがかわいかった。特に、ルーシー!
ナルニア国のセットやCGもすばらしかったですが、映画が始まってまもなく田園風景の中を蒸気機関車が走る場面も美しかったです。
あー、楽しかったと、いい気分で映画館を出ることができました。

でも、ハリー・ポッターやロード・オブ・ザ・リングを好きな人には、もしかするとちょっと物足りないかな…? どうでしょう?

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ETMのメルマガでは、今週に続き、来週3/13~(127号~)、再来週3/20~(130号~)と『ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女』の台詞を取り上げる予定です。英語はわかりやすく、短い決まり文句が多いので、英語学習にも向いていると思います。

使えるこの一言  映画は日常会話常套句の宝庫! (バックナンバー公開)

テーマ:ナルニア国物語 - ジャンル:映画

  1. 2006/03/09(木) 17:51:36|
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『ふたりにクギづけ』 - 心温まるコメディ!

2003年 アメリカ
(メルマガ125号コラムより)

最近、社会派の重い映画を見ることが多かったので、ぱっと楽しい気分になりたくて、この映画を選んだら大正解。腰の部分でくっついた結合双生児のウォルト(グレッグ・キニア)とボブ(マット・デイモン)が主役のコメディ。 一見B級っぽい感じですが、かなりおもしろいです! (なんと、有名大女優が本人役で出演しています)
腰がくっついていたら、さぞ不便だろうと思いますが、意外なメリットも多々あって驚き?! 双子なのに全然似ていなくて(性格も正反対)、なぜかウォルトの方が老けているのもおかしくて笑えます(いちおう、理由はあるものの…)。ウォルトが結合双生児であることを隠してテレビドラマに出演する場面は、抱腹絶倒!
この映画のいいところは、笑えるだけでなく心温まるところ。
"I love you just as you are."(ありのままのあなたが好き)という言葉に、こんなに実感がこもっていると感じたのは初めてだなぁ…。



なんといってもグレッグ・キニアとマット・デイモンの演技がいい。有名女優をあんなふうに使う遊び心もおもしろいです。女優の懐の深さもさすが!
(注: シェール以外に、もう一人クレジットなしで出演しています)
この映画、近所のレンタル店ではおすすめコーナーに置かれていました。
同じくファレリー兄弟監督作の『メリーに首ったけ』(1998年)も笑えます!

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この映画は、身体障害者をコメディのネタにしているので、その点が気になる人もいるかもしれません。でも、見てみてください。全然、いやな感じはないですよ。本当におもしろいし、じーんとくる場面もあります。
障害者に対して構えることなく、もっと肩の力を抜いて自然に接しようよ、というファレリー兄弟のスタンス、私は好きです。

この点については、 amazonのレビューやDVDの特典映像が参考になります。
(注: amazonのレビューには、出演している“有名大女優”の名前が出ています。見る前に知りたくない方はご注意ください)

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  1. 2006/03/08(水) 08:59:40|
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『シリアナ』 - なくてはならないもの、石油

2005年 アメリカ

"Capitalism cannot exist without waste."
“資本主義は、浪費なしに成立しない。”
石油利権をめぐる陰謀を描いたこの映画、難しいと聞いていましたが、本当に難しかったです…。実は細部まで理解がいたらなかったものの、石油利権にもてあそばれた人々の運命には虚しさを感じました。
そして、主題の政治からは少し離れますが、私たちの生活がいかに石油に依存しているかということを考えました。身の周りにあふれるプラスチックなどの石油製品はもちろんのこと、燃料や、食品などの輸送にも石油が使われています。最近は、原油高の影響で一部食品の値段も上がっています。私たちが資源を浪費することが、この映画に描かれるような利権争いにつながると思うと、恐ろしくなりました。

印象に残った場面の一つは、殺風景な石油採掘場の様子。そこには、パキスタンからの出稼ぎ労働者たちの姿がありました(彼らは解雇されてしまうのですが…)。
石油を牛耳る大企業と、現場の労働者との間に、激しいギャップを感じました。

ジョージ・クルーニーがCIA諜報員ボブ・バーンズを好演し、見事アカデミー賞助演男優賞を受賞。彼はこの役を演じるためにかなり体重を増やし、腰を痛めてしまったそうですが、この作品への思い入れの強さを感じます。私は、彼が『ER 緊急救命室』に出演していたときからのファンですが、恵まれた容姿に頼ることなく、次々と新しい役に挑戦する彼にこれからも期待したいと思います。

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2006.3.7 追記
この映画、本当に難しいです。見る前に公式サイトの作品情報(ストーリー)を読んでおけば、少しは理解しやすくなると思います。(結末は書いていないので、まったく先入観を持たずに見たい人以外は…)

テーマ:シリアナ - ジャンル:映画

  1. 2006/03/06(月) 23:34:22|
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『クラッシュ』 - 人種問題への強いメッセージ

『クラッシュ』 2004年 アメリカ
(メルマガ124号コラムより)

他人に対する偏見というのは、誰の心にも潜んでいるもの。たとえ本人が意識していなくても。人種差別をテーマとしたこの映画を見ると、それがよくわかります。テレビドラマの撮影現場で、白人スタッフが、ある黒人俳優についていった言葉。
"He's talking a lot less black lately."
“彼の話し方は、黒人らしくないな。”
黒人には、ステレオタイプの“黒人らしさ”を求める気持ちの表れです。
また、ライアン巡査(マット・ディロン)のように、あからさまな差別をする人もいます。
しかし、誰もが偏見を持つ一方、人生にはそれを克服できる瞬間があることが、この映画には描かれています。多少極端な描写にも見えますが、ポール・ハギス監督の強いメッセージとして受けとめました。



人種問題は、異人種間のみならず、同じ人種同士にも影響を及ぼします。
車を盗もうとした黒人青年に、別の黒人男性がいった言葉。
"You embarrass me. You embarrass yourself."
“おまえのすることは、俺を辱める。おまえ自身もおとしめる。”

重いテーマを扱っていますが、テンポよく、雰囲気もよく、音楽もいい映画。
3月10日(金)で上映を終える劇場が多いようですが、アカデミー賞を受賞すれば追加上映や拡大公開があるかもしれませんね? 発表は秒読みです。期待!

横浜では、横浜ニューテアトルで上映中。3月10日(金)まで! (→ 横浜ニューテアトルで続映決定

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追記:
第78回アカデミー賞作品賞、脚本賞、編集賞受賞!

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  1. 2006/03/06(月) 08:41:53|
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『運命を分けたザイル』 - 強烈な生への執念

『運命を分けたザイル』 2003年 イギリス
(メルマガ61号コラムより)

人は極限の状況に置かれたとき、これほど強く「生きたい」と願うものなのでしょうか。1985年、前人未到のシウラ・グランデ峰(アンデス山脈)西壁登頂を果たしたものの、下山途中に滑落、足を骨折し、致命的な状況に陥ったジョー・シンプソン。彼が衰弱しきった体をひきずる姿は、“死よりも辛い生”を感じさせるほど。それでもなお生きようとする彼の強烈な生への執念を見せつけられました。
ドイツ語に由来するものが多い日本の登山用語と、英語の登山用語の違いも興味を引きます(ザイル=rope, アイゼン=crampon など)。
原題"Touching the Void"は「無の境地に達する」という意味。雪山の神秘、登山の達成感、そして生死の境をさまようジョーの極限の心理。そのすべてに導かれて到達した境地ではないでしょうか。



私が2005年に見た映画の中で、いちばん印象に残っている作品です。
ドキュメンタリーのような淡々とした描写がとてもリアル。ジョーの生還のみに焦点を当てたシンプルな作りもいい。
気の遠くなるような生還劇の一節が、原作 Touching the Void の中で次のように記されています。

I would look ahead and note some features in the waves of snow,
then look at my watch, and the voice told me to reach that point
in half an hour. I obeyed.

前方に広がる雪の中から、目標となるようなところを探し、そして時計を見る。すると「声」が言う。あそこまで30分で行け、と。ぼくは従った。(筆者拙訳)

DVDの特典映像の中で、ジョーとパートナーのサイモンが語る本音が興味深いです。これが単なる「感動の物語」ではないことがわかります。

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原作 Touching the Void by Joe Simpson について
この本は、登山家本人が書いた優れた山岳ノンフィクションとして高く評価されています。ジョー・シンプソンは、大学で英文学を専攻しており、優れた登山家であると同時に優れた作家でもあることが、この本を通じて知られることになりました。イギリス英語で、登山用語もたくさん出てくるため、簡単ではありませんが…。実は、私もまだ読破していないのですが、今、TOEIC600点台の夫が夢中になって読んでいます。好きな本なら、ちょっと難しくても読めるのかもしれませんね。
邦訳『死のクレバス - アンデス氷壁の遭難』も岩波現代文庫から出版されています。

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  1. 2006/03/01(水) 17:26:25|
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『アメリカン・スプレンダー』 - オタクが一念発起!

2003年 アメリカ
(メルマガ62号コラムより)

オタク(nerd)が一念発起、といえば日本では電車男。アメリカではハービー・ピーカー。ただし、だいぶ毛色が違います。
いつも苦虫を噛み潰したような顔をしているハービーの世界を一言で表せば "gloomy" (陰気)。彼が自分の冴えない日常をコミックにして売り出したところ、これが思いがけない人気に。ハービー役のポール・ジアマッティをはじめとする役者たちが、時折画面に現れる本人たちにあまりにも似ていてびっくり! 役者、本人、コミックが入れ替わり現れる構成も遊び心があっておもしろい。思ったよりコメディ色は薄く、クセがあるけれど、gloomyでシニカルでちょっと自虐的なオタクの世界を覗いてみたい方、どうぞ。



geek の映画(『プルーフ・オブ・マイ・ライフ』)の次は、nerd の映画。
大笑いできるタイプのコメディではないけれど、思わずにやりとさせられます。レンタル店では貸し出し中のことが多く、隠れた人気作のよう?


  1. 2006/03/01(水) 17:17:18|
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